日本ゼオンのゴム事業部は、重点事業として位置付けている特殊ゴムの生産能力の増強を中計2年目で具体化する。
川崎工場で製造されている、耐熱温度を従来品より20℃上げ高温での圧縮永久歪を改良した新ゼットポール(水添NBR)の乾燥能力を18年度中に約2倍に増強する計画だ。新ゼットポールは、フッ素ゴム等の代替素材として高温領域でのシール材、ガスケット類、一部ホースで需要が拡大している。
アクリルゴムについても中国、ASEAN等で自動車や建機向けのシール、ガスケット、ホースの需要拡大が見込まれているため、新プラントの建設も視野に入れているようだ。プラントの立地はアジア地域が最有力だが、投資判断そのものも含め、18年度中に方向性を見定める。現在、川崎、倉敷合わせて8500t、アメリカ8500tの計1万7000tの生産能力を有する。
NBRについても徳山、川崎(