クレハは3月27日、いわき事業所(福島県いわき市)において、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂の製造設備を年産5000t増強すると発表した。
PPS樹脂は、軽量化や電装化のニーズが高まっている自動車部品用途を中心に、その優れた耐熱性や加工性が必要とされる産業分野において、今後も需要の拡大が見込まれている。
現在、同社はいわき事業所に年産1万700トンのPPS樹脂の製造設備を有しているが、フル稼働の状況が継続しており、顧客からの更なる供給拡大の要請に対応するため設備増強を行うとしている。投資額は100億円で、完工時期は2020年9月、稼働時期は2021年2月となる。
同社は、今回の設備増強によって、差別化された高品質のPPS樹脂を安定的かつ効率的に供給する体制を整えるとともに、事業提携関係にあるポリプラスチックスとの緊密な連携のもと、PPS樹脂市場における地位を確固たるものとしていくとしている。