川口化学工業の2018年11月期第1四半期連結決算は、売上高は16億9400万円で前年同期比1・2%増、営業利益は1800万円で同78・1%減、経常利益は2000万円で同75・9%減、親会社株主に帰属する四半期純利益は1400万円で同75・6%減となった。
化学工業薬品事業の売上高は16億8400万円で同1・2%増、セグメント利益は1100万円で同85・9%減となった。
ゴム薬品の分野は、国内向けは、当期に入り国内自動車販売や生産が前年同期並みで推移した。このような環境の中、工業用品向け主要製品の拡販に注力し、加硫促進剤や老化防止剤について売上を伸ばした。しかし一部商品において顧客の在庫調整により売上が前年同期を下回った結果、工業用品向けは前年同期並みの売上となった。タイヤ向け薬品は海外品との競合により、合成ゴム向け薬品は顧客の稼働がやや低調であったため、売上が前年同期を下回った。
海外向けは、東南アジアの持ち直し傾向が継続し、顧客需要の拡大に対し拡販努力を行った結果、数量は前年を上回ったが、今期に入り為替が昨年と比較し円高で推移したことから売上が前年同期を下回った。この結果、国内・輸出合わせてのゴム薬品の売上は、10億3200万円で同2・1%減となった。
樹脂薬品の分野は、国内向けは、アクリル酸・アクリル酸エステルの生産が堅調で推移したが、同社の主要製品において輸入品との競合が引き続き継続し、主要品目で競争が激しくなったため、売上は前年同期を下回った。
海外向けは、中国をはじめとする既存顧客が回復傾向で継続したことから、今期に入り、為替が円高で推移したものの、商品ごとに市場需要に合わせた拡販活動を積極的に行った結果、売上が前年同期を上回った。結果、樹脂薬品部門合計の売上は1億9900万円で同4・5%増となった。
中間体部門においては、界面活性剤中間体は品目により増減があったが、需要が全体で低調で推移し、売上が前年同期を下回った。染顔料中間体及び農薬中間体は主要品目においては、商品により増減があったが、顧客の需要拡大もあり、全体として売上が前年同期を上回った。
医薬中間体・機能性化学品は、海外向けでは受注を獲得し、売上を伸ばしたが、国内向けは主要品目の受注が第2四半期以降となった結果、全体では売上が前年同期を下回った。結果、中間体部門合計の売上は1億4700万円で同20・2%減となった。
その他の環境用薬剤は、年末年始の需要増により売上が前年同期を上回った。潤滑油向けは品目により増減があったが、全体では前年並みとなった。新規用途向けは、新規商品の売上が増加したことと、既存製品は一部品目の受注が第2四半期以降となったが、主要品目で売上を伸ばした結果、全体では売上が前年同期を上回った。結果、同部門合計の売上高は3億400万円で同30・3%増となった。
不動産賃貸事業の売上高は900万円で同8・8%増、セグメント利益は700万円で同8・6%増となった。
通期の連結業績予想は前回発表から変更はなく、売上高が70億円で前期比横ばい、営業利益が1億8000万円で同32・2%減、経常利益が1億8000万円で同30・4%減、親会社株主に帰属する純利益が1億2000万円で同33・3%減を見込んでいる。