カーボンブラック世界1位のキャボット社の一翼を担うキャボットジャパン。昨年7月に社長に就任した山梨展明氏に現況や展望を尋ねた。
―昨年の需要動向は
安定した需要があり、工場稼働率も比較的に高い1年だった。特に西日本の需要が旺盛だったという印象だ。
―中国の状況は
中国政府の環境規制によって石炭系原料油の生産が減少し、価格が高騰、供給量も減少するという厳しい状況だけでなく、カーボンブラックの生産量も減少するなど中国のマーケットは大きく変わった。こうした状況を受け、中国の市況が非常にタイトになり、中国品の輸入が減少すると予想していたが、大きなインパクトを与えるほど減少しなかった。ただ、長期的にはこのトレンドは継続すると考えている。これまで以上に中国の動向を注視する必要がある。
当社は中国に3拠点を有し、中国市場での情報収集にリソースを投入して知見を深めている。
日本の顧客からも中国に関する問い合わせが非常に多く、そうした要望に応えるために、中国市況のレクチャーをサービスの一環として行っている。
中国のマーケティング部門から人材を呼び寄せ、中国の市況、今後の展開などについてのレクチャーを顧客先で行っている。現地