2018年1月から4月にかけて、原料メーカー各社が価格改定を実施した。原油高でナフサ価格が高値安定していることに加え、アジア市場での需要増による需給のタイトさなども背景にあるようだ。各メーカーによる値上げアナウンスは別表の通り。
旭化成ワッカーシリコーンは、1月出荷分から、全製品を15%値上げした。
信越化学工業は、シリコーン全製品を国内外で1月出荷分から10~20%値上げ。か性ソーダの国内向け販売価格を2月出荷分から20円/kg以上値上げ。また、塩化ビニル樹脂の国内向け販売価格を1月21日納入分から15円/kg以上値上げした。
昭和電工は、酢酸と酢酸ビニルの国内販売価格を1月出荷分から値上げ。値上げ幅は酢酸が10円/kg、酢酸ビニルが15円/kg。
デンカは、ポリビニルアルコールを1月出荷分から30円/kg以上値上げ。酢酸ビニル―エチレン系共重合エマルジョンの価格を、1月22日出荷分から15円/kg以上値上げ。また、特殊混和材製品を4月出荷分より10%以上値上げした。
また、同社は「トヨカロン」「エンビロン」全製品を、5月1日出荷分から10%以上値上げすると発表した。
住友化学は、MMAモノマーを1月出荷分から30円/kg値上げした。
東ソーは、液体苛性ソーダを1月出荷分から20円/kg以上(固形換算ベース)値上げ。また、ポリカーボネートジオール及び誘導体の価格を1月22日出荷分から15%以上値上げ。さらに、ペースト塩ビ樹脂を2月納入分から15円/kg値上げ。臭素と臭素誘導品を3月納入分から15%値上げした。
続いてPPS樹脂「サスティール」の全グレードを4月16日出荷分より価格改定した、値上げ幅はベースレジンが80円/kg、コンパウンドを40円/kg、TDI系誘導体が50円/kg以上。
カネカは、塩化ビニル樹脂を1月16日出荷分から15円/kg以上値上げ、発泡ポリスチレン樹脂を3月出荷分から20円/kg値上げ。変成シリコーンポリマーを3月納入分から10円/kg以上値上げした。
東海カーボンは、国内向け黒鉛電極(全サイズ)を4月以降納入分から値上げした。値上げ幅は32―28インチが92万円/t、24―18インチが90万円/t、16インチ以下が130万円/t。
また、カーボンブラック全品種を2月納入分から16円/kg値上げした。
大阪ソーダは、エピクロルヒドリンゴムを1月10日出荷分から35円/kg値上げ。
クラレは、MMAモノマー、MAA及びPMMA成形材料の国内価格を、1月15日出荷分から改定した。値上げ幅はMMAモノマーとMAAが30円/kg、PMMA成形材料が50円/kg。
また、EVHO製品「エバール」(エチレン・ビニルアルコール共重合体)は、1月22日出荷分から1kg当たり30円値上げした。また、3月出荷分から、水添スチレン系エラストマー及びTUポリマーを0・25USドル/kg、EVAエマルジョンを16円/kg、特殊銘柄、特殊荷姿を30円/kg値上げした。
さらに同社は、ポリビニルアルコール(PVA)繊維ビニロン、「クラロンK―Ⅱ」及びポリエステル短繊維について、4月出荷分より5~10%値上げした。
旭化成は、スチレン系特殊透明樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、水添スチレン系熱可塑性エラストマーを1月16日出荷分から15円/kg以上値上げした。また、合成ゴムおよび熱可塑性エラストマー等を4月16日出荷分より価格改定した。値上げ幅は、BR、SBR、スチレン系熱可塑性エラストマー、水添スチレン系熱可塑性エラストマーが25円/kg以上、スチレン系特殊透明樹脂が20円/kg以上となっている。
ポリプラスチックスは、ポリアセタール樹脂を3月出荷分から値上げ。値上げ幅は国内が30円/kg、海外が0・30USドル/kg。
宇部興産は、硝酸製品を3月出荷分から値上げした。値上げ幅は、濃硝酸(98%)、希硝酸(62%)、希硝酸(67・5%)が5円/kg。希硝酸及びポリ缶が10円/kg、硝酸ソーダが18円/kg。また、国内向けの二価フェノール製品についても、4月1日出荷分から10%値上げした。
クレイトンポリマージャパンは、SBS、油添SBS、SEBS、SEPS製品を3月20日出荷分から30円/kg値上げ。また、クレイトンGのSEBS、SEPSを4月20日納入分より15円/kg値上げした。
ダウ・ケミカル日本は、エラストマー製品「エンゲージ・ポリオレフィンエラストマー」を1月15日出荷分から1kg当たり15円値上げした。