取材メモ 「本物」伝える社会貢献

2018年04月26日

ゴムタイムス社

 独ランクセスの日本法人であるランクセスは、指揮者の小澤征爾氏がアジアの若手音楽家を育成するために立ち上げたNPO法人、小澤国際室内楽アカデミー奥志賀への支援を、今年度も継続する。

 「社会的責任への取り組み」を事業のテーマの1つに掲げる同社は、2011年の同アカデミーの立ち上げから支援を続けて来た。これまでの7年間でアカデミーが輩出した若手演奏家は、延べ168人にのぼる。

 オーディションを通過した約20人のアジアの若手演奏家が集い、小澤氏ら世界的に活躍する指導者によるセミナーが行われる奥志賀高原では、チェロやバイオリンの音色が響き渡るのが今や夏の風物詩。セミナー後に奥志賀の中学校の体育館や都内などで開催される演奏会は毎年大盛況だ。今年も7月にセミナーと演奏会が開かれることが決まっている。

 これまでも体調不良で不参加だった年もある小澤氏は現在82歳。今年も3月の公演をキャンセルしており、小澤氏が生で指揮や指導をする機会は今後ますます貴重になる。

 数ある企業のCSR活動の中でも、超一流の芸術家の息遣いを未来につなげる取り組みは際立つ。

 本物の文化や芸術が街に自然に溢れる欧米のような豊かさを、日本にもたらしてくれると嬉しい。

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