アルケマは4月25日、アメリカ工場でポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)を能増し、生産を開始したと発表した。
能増したのはアメリカのカルバートシティ工場で、「カイナーPVDF」のアメリカでの生産能力が20%増加した。予定より早く能増が完了した。
同社は欧米やアジアでフッ素系樹脂を製造しており、今回の投資と2017年の中国常熟工場での能増により、PVDF事業における世界的な製造基盤がさらに強化された。
これにより同社は、工業用途、高性能ケーブルなどの従来の市場に加え、水処理などの新規市場でも需要家のサポートを目指す。また、先端材料の開発をさらに進める。
PVDFは、耐候性、耐薬品性、機械物性、ガスバリア性、加工性に優れるフッ素樹脂。同社の「カイナーPVDF」は、50年以上にわたり高機能・高純度が求められる用途で使われている。