三菱ガス化学は4月26日、特殊ポリカーボネート樹脂「ユピゼータEP」の製造プラントを茨城県神栖市の鹿島工場に増設すると発表した。
生産能力は年間2000tで、4月に着工し、2019年10月の操業開始を目指す。
「ユピゼータEP」は鹿島工場と新潟工場(新潟県新潟市)の2工場で製造されており、今回の増設で同社の総生産能力は年間5000t以上となる。
スマートフォンやタブレット等に搭載される高機能小型カメラのカメラレンズ材料には、高屈折率と低複屈折性を合わせ持つ材料が必要となる。
同製品はこれらを高い次元で両立し、さらに成形性も兼ね備えた光学材料で、特にスマートフォンの薄型化に欠かせない材料となっている。
スマートフォンにデュアルカメラや3Dセンサーカメラの採用が進んだことで、同製品の使用量が大きく増えている。さらに、車載カメラや監視カメラ等を中心に、高機能小型カメラの需要は今後も高まると予想される。
同社は、増設により安定供給体制を確保し、新規グレード開発を促進する体制を整え、「情報・通信」と「モビリティ」領域のさらなる事業展開を進める方針だ。