国際会計基準(IFRS)を適用する住友理工の2018年3月期連結決算は、売上高が4628億8500万円で前期比9・5%増、事業利益は128億6000万円で同11・7%減、営業利益は121億9600万円で同10・3%減、親会社の所有者に帰属する当期利益は35億2800万円で同32・1%減となった。
セグメント別にみると、自動車用品の国内は、自動車生産台数の増加に伴い、売上高は前期実績を上回った。また、海外では、米国はセダンを中心に新車販売が弱含んだ影響を受けたのに対し、自動車生産が堅調な中国・アジア、市場回復が続く欧州の他、市場が回復に転じた南米でそれぞれ販売が増加した。
以上の結果、外部顧客への売上高は3934億4000万円で前期比8・6%増となった。一方、北米・アジアなどでの新規品立ち上げコストの増大や米国拠点の生産混乱などにより、事業利益は97億6600万円で同26・1%減、営業利益は95億9000万円で同23・3%減となった。
一般産業用品では、インフラ分野は建設・土木機械向け高圧ホースの販売が好調で、中国におけるインフラ投資の増加に加え、国内では建設機械の輸出が増加したことも販売増に寄与した。また、エレクトロニクス分野は、プリンター向け機能部品の販売が増加した。住環境分野では、地震対策ニーズを背景に住宅用制震ダンパーが販売好調に推移した。
これらの結果、外部顧客への売上高は694億4500万円で15・2%増となった。一方、事業利益はインフラ分野を中心に販売数量が増加したことで、30億9400万円で同2・3倍、営業利益は26億600万円で同2・4倍とそれぞれ大幅増益となった。
2019年3月期通期の連結業績予想に関しては、グローバルでの拡販継続とともに、新規立ち上げコストなど当期の業績悪化要因の解消に取り組むことにより、売上高は4700億円で前期比1・5%増、事業利益は145億円で同12・8%増、営業利益は135億円で同10・7%増、親会社の所有者に帰属する当期利益は40億円で同13・4%増を見込んでいる。