バンドー化学の18年３月期　営業利益７％増　アジア販売が増加

　バンドー化学の２０１８年３月期連結決算は、売上高が９１２億６３００万円で前期比３・３％増、営業利益は63億３６００万円で同７・５％増、経常利益は65億９８００万円で同０・４％増、当期純利益は47億９５００万円で同３・１％減となった。

　自動車部品事業の売上高は４１７億１００万円、同３・４％増、セグメント利益は32億６３００万円、同11・１％増となった。国内においては自動車生産台数が前年を上回る状況で推移し、補機駆動用伝動ベルトの販売は増加したが、顧客の海外現地調達化の影響などもあり、補機駆動用伝動システム製品の販売が減少した。
　海外においては中国において主要顧客の生産台数の減少により販売が減少したが、アジア地域において積極的な顧客開拓に注力したことにより、補機駆動用伝動ベルト、補機駆動用伝動システム製品およびスクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。

　産業資材事業の売上高は３２３億６９００万円、同２・９％増、セグメント利益は中国における農業機械用伝動ベルトの減少による影響が大きく19億７００万円、同４・２％減となった。
　一般産業用伝動ベルトは、中国において農業機械用伝動ベルトなどの販売は減少したが、アセアン地域、米国および欧州における販売強化により農業機械用伝動ベルトや産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。また、国内においては、ロボットをはじめ民間設備投資需要が増加したことにより、産業機械用伝動ベルトおよびプーリの販売が増加。運搬ベルトは、国内の石炭火力発電所向けなどの案件が減少し、コンベヤベルトの販売が減少した。

　高機能エラストマー製品事業の売上高は１５１億６０００万円、同１・７％増、セグメント利益は販売増に加え、販売構成の変化などにより４億２９００万円、同46％増となった。機能フイルム製品は、工業用および医療用フイルムの販売は減少したが、事業転換の一環として新たな用途開拓を進めている自動車・二輪車用外装フイルムの販売が増加した。精密機能部品は、主要顧客であるOA機器メーカーの増産により高機能ローラおよびブレードの販売が増加した。

　19年３月期の通期業績予想については、売上高が９４０億円で同３・０％増、営業利益は65億円で同２・６％増、経常利益は70億円で同６・１％増、当期純利益は50億円で同４・３％増を見込んでいる。