自動車用ゴム5社の18年3月期事業別業績 国内外好調で全社増収

2018年05月23日

ゴムタイムス社

 自動車用ゴム部品メーカー5社の2018年3月期のセグメント別売上高は、国内での販売の増加や自動車生産が堅調な中国・アジアなどの海外販売増加に加え、為替の影響などにより、全社増収となった。

 セグメント利益については、NOKは増収により増益となったが、労務費や原材料費や固定費の増加、新規立ち上げ費用などにより、豊田合成、住友理工、西川ゴム工業、フコクの4社は減益となっている。

 ◆豊田合成
 豊田合成の自動車部品事業の売上高は、主に国内外での販売の増加や為替の影響などにより、前期比7・5%増の7923億円となった。

 セグメント利益は、増販効果や合理化にグループを挙げて取り組んだものの、製品構成の悪化や固定費の増加などにより、同9・2%減の419億円となっている。

 ◆NOK
 NOKの自動車用を含むシール事業の売上高は、同8・5%増の3369億円。自動車向けは国内での好調な需要に加え、中国での日系車の好調を受けて、販売は増加した。

 セグメント利益は、増収により同9・9%増の408億円となった。

 ◆住友理工
 住友理工の自動車用品の売上高は、同8・6%増の3934億円。自動車生産台数の増加に伴い、売上高は前期実績を上回った。また、海外では、米国はセダンを中心に新車販売が弱含んだ影響を受けたのに対し、自動車生産が堅調な中国・アジア、市場回復が続く欧州の他、市場が回復に転じた南米でそれぞれ販売が増加した。

 セグメント利益は、北米・アジアなどでの新規品立ち上げコストの増大や米国拠点の生産混乱などにより、同26・1%減の98億円となっている。

 ◆西川ゴム工業
 西川ゴム工業の自動車用部品の売上高は、同4・4%増の921億円。国内外ともに自動車生産台数が対前年比で増加した結果、増収となった。

 セグメント利益は、労務費や原材料費などが増加したため、同10・6%減の80億円だった。

 ◆フコク
 自動車部品が主体のフコクの全体の売上高は同6・5%増の752億円。国内外における受注が概ね堅調に推移し増収となった。

 営業利益は中期の構造改革に伴うコスト増やタイにおけるホース事業の負荷等により、同8・9%減の28億円となっている。

2018年3月期 自動車部品売上高

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー