タイヤ4社の1~3月期非タイヤ部門 2社が増収増益で事業益2ケタ増

2018年05月30日

ゴムタイムス社

 タイヤメーカー4社の18年12月期第1四半期決算の非タイヤ部門は、2社が増収増益、1社が増収減益、1社が減収減益となった。

 全般的に好調だった住友ゴム工業が売上収益・事業利益とも2ケタ増、横浜ゴムも事業利益が2ケタ増となった。ブリヂストンは売上高が微増となったものの、営業利益は5割減。東洋ゴム工業は減収減益となった。

 ◆ブリヂストン
 ブリヂストンの非タイヤ事業である多角化部門は、ベルトやホース、免震ゴムなどの化工品事業に、スポーツ用品事業・自転車事業などを加えたセグメントである。

 18年12月期第1四半期決算の多角化部門は、売上高が1497億円で前年同期比2%増となり、営業利益は37億円で同52%減となった。

 上期の予想では、売上高が3200億円で同3%増、営業利益は160億円で同7%減、通期では売上高が6400億円で同2%増、営業利益は340億円で同7%増を見込んでいる。

 ◆住友ゴム
 IFRSを適用している住友ゴム工業の非タイヤ事業は、スポーツ事業と産業品他事業から成っている。

 18年12月期第1四半期決算の非タイヤ事業の合計売上収益は314億円で同19%増、事業利益は28億円で同33%増だった。

 このうち、スポーツ事業では、国内・海外ともにゴルフ用品の販売が好調だったほか、海外でのテニス事業などが増収に寄与し、売上収益は208億円で同23%増、事業利益は18億円で同66%増。

 産業品他事業では、住宅用制震ユニットやプリンター・コピー機用精密ゴム部品の販売が好調だったほか、インフラ系商材の受注も好調で、売上収益は106億円で同10%増、事業利益は為替の影響などにより10億円で同1%減となった。

 通期の予想では、スポーツ事業は売上収益が850億円で前期比4%増、事業利益は40億円で同9%減、産業品他事業は売上収益が400億円で同1%増、事業利益は40億円で同6%減を見込んでいる。

 ◆横浜ゴム
 IFRSを適用している横浜ゴムの非タイヤ事業であるMB(マルチプル・ビジネス)の18年12月期第1四半期決算の売上収益は263億100万円で前年同期比1・3%増、事業利益は16億5500万円で同22・4%増となった。MBの売上収益は全売上収益の18%を占めている。

 このうち、ホース配管事業では、国内外の建機需要が旺盛だったほか、自動車用ホース配管事業が好調に推移し、売上収益は前年同期を上回った。

 工業資材事業では、国内外でコンベヤベルトの販売が好調で、海洋商品が回復傾向だったことから、売上収益は前年同期を上回った。

 ハマタイト・電材事業及び航空部品事業では、売上収益は前年同期を下回った。

 MBの通期予想については、売上収益が1200億円で前期比5%増、事業利益は88億円で同14%増を見込んでいる。

 ◆東洋ゴム
 東洋ゴム工業の非タイヤ部門である自動車部品事業の18年12月期第1四半期決算の売上高は129億4800万円で前年同期比32・7%減、営業損失は9億1800万円(前年同期は3億900まn円の利益)だった。

 前期末に化工品事業(建築用免震ゴム事業を除く)と硬質ウレタン事業を譲渡したことに伴い、今期から報告セグメントの名称を「ダイバーテック事業」から「自動車部品事業」へ変更した。

 このうち、防振ゴムの売上高は、国内での需要の減少により前年同期を下回った。また、シートクッションの売上高も、装着車種の販売が低調で、前年同期を下回った。

 自動車部品事業の通期業績予想は、売上高が515億円で前期比3%減、営業損失は7億円(前期は22億円の損失)を見込んでいる。

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