キャボット・コーポレーションは5月21日、全世界のカーボンブラック生産能力を30万MT以上拡張すると発表した。
プラントの拡張、操業改善、およびボトルネック解消プロジェクトの組み合わせを通じて、30万MT以上のグローバル生産能力を拡大していく。
具体的には、インドネシアのCilegon(チレゴン)の施設拡張により、生産能力を約16万MT拡大する予定。この結果、東南アジアにおけるカーボンブラック需要は増加し、年間4〜5%の成長をもたらすことになる。なお、同拡張による製品の販売スタートは、2020年後半から2021年初めを予定している。
また、チレゴンの拡張に加えて、同社は全カーボンブラック施設のうち18ヵ所で、ボトルネック解消プロジェクトと操業改善に約5000万ドルの投資を行っていく。この投資を通じて、タイヤ、工業製品用ゴム、および特殊カーボンブラックの顧客に提供するカーボンブラックがさらに15万MT増える。現在、このプロジェクトの約3分の1を完了しているが、2021年に全て完成することを目指している。こうした投資を通じ、同社の世界的なカーボンブラック生産量を約250万MTに増加させる見通しだ。