ゴム連合 18年春のとりくみ妥結状況 賃上げ率は1・93%

2018年06月06日

ゴムタイムス社

 ゴム連合(春日部美則委員長)はこのほど、2018年春季生活改善のとりくみ状況について回答・妥結状況を明らかにした。それによると賃金については、5月30日現在、要求した57組合のうち54の組合が妥結し、全体の平均賃上げ妥結額は加重平均(50組合集計)で5604円、率で1・93%となった。なお、前年妥結額(5125円、1・76%)との比較(同一組合)では額で479円、率で0・17ポイント増加した。

 業種別に見ると、タイヤは5955円で1・99%、履物は3119円で1・33%、工業用品は5198円で1・84%となった。

 規模別の賃金では、1000人以上の組合が5840円で1・96%、300~999人の組合が4619円で1・70%、300人未満の組合が4872円で1・92%となった。

 今年の春とりは、タイヤ大手の賃金改善が復活したこと、そして中堅・中小組合の賃金改善がみられたことも大きな特徴として挙げられる。

 春日部委員長も本紙インタビューで「今年の春とりは、物価が安定する中でも、賃金を改善していこうという思いがゴム連合の中で共有できた」と述べ、特に、中堅中小単組の頑張りを評価している。

 一時金については、春年間要求を行った42組合のうち35組合で妥結し、全体の一時金は加重平均で154万8754円、5・17ヵ月となった。なお、前年妥結額(151万772円、5・08ヵ月)と比べると、金額で3万7982円、月数で0・09ヵ月の増加となった。

 業種別の一時金では、タイヤが163万9704円で5・37ヵ月、履物は96万8938円で3・84ヵ月、工業用品は137万2676円で4・77ヵ月となった。

 規模別の一時金では、1000人以上の組合が162万1268円で5・32ヵ月、300~999人の組合が133万7868円で4・85ヵ月、300人未満の組合が106万208円で3・94ヵ月となった。

 この他、初任給改定に関するとりくみは、増額改定が9組合(前年比4組合増)。また、企業内最低賃金協定へのとりくみでは、増額改定が4組合(同2組合減)となっている。

 また、連合は5月24日、2018春季生活闘争の中間まとめを公表した。それによると、平均賃金方式(5月8日時点)では4091組合が回答を引き出し、組合員数加重平均は6061円、2・09%(昨年同時期比255円増・0・10ポイント増)となった。うち、300人未満の中小組合では、賃上げ分が明確にわかる1332組合の賃上げ率0・62%は昨年同時期を上回っていると同時に大手組合の賃上げ率0・53%をも上回っている。ゴム連合と同様、中小組合が健闘していることが明らかとなった。

 

 

 

 

 

 

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