ニッタは6月7日、ロボットハンド「ソフマティックス™」の実用試験を開始したと発表した。
ロボットによる自動化は、産業分野を問わず用途が広がってきている。中でも、食品のハンドリング工程では、人手不足の問題や、安全衛生管理の意識の高まりをから、作業者由来の異物混入のリスク低減に寄与できる加工プロセスの自動化の推進に注目が集まっている。
そこで同社は、これまでのロボットハンドでは困難であった不定形等の食材を直接把持する、新たなロボットハンドの開発を進めてきた。そして、以前より検証目的で利用した顧客から高い評価を得たことから、さらにより多くの現場での実用性評価を実施し、顧客ニーズにもとづく製品改良を進めるために実用試験を開始する。
ロボットハンド「ソフマティックス™」は、これまでのロボットハンドでは困難であった食材に対して、独自設計の把持機構とソフトなエラストマー材料を用いることにより、形や大きさの異なるワークを優しく把持する。また、食材の把持部材は食品衛生規格に適合しているため、安心して利用可能である。段替えや洗浄時の取り外し時間を削減するとともに、工程でのネジ脱落などのリスクを低減する。
プロトタイプはワークサイズがΦ20mm~Φ140mmに合わせて4品種あり、実用試験の開始時期は6月となっている。