日本バルカー工業の2012年3月期中間決算は売上高が191億4千200万円、前年同期比3.9%増となった。利益は、将来の成長に向けた先行投資の負担増などにより、営業利益は15億600万円、同12・6%減、経常利益は15億7400万円、同4・. 1%減となった。 四半期純利益は特別利益としてストックオプションの失効による新株予約権戻入益2億5600万円の計上により11億500万円、同11・2%増となった。 シール製品事業は、震災の影響を受けてエネルギープラント向けの需要が減少したものの、主要販売先である重化学工業や自動車産業における生産活動の立ち直りを反映し、売上高が146億300万円、同2・2%増となり、営業利益は17億1400万円、同0・9%増。 機能樹脂製品事業は、国内市場における収益性を高めるべく製品の選択と集中を行う一方、中国市場において拡販を図り、売上高は43億2900万円、同14・9%増。先行投資負担増や原材料価格上昇の影響を受けて、営業損失が1千万円(前年同期は営業利益7900万円)となったが、足許では収益性は改善しつつあるとしている。 メンブレン製品事業には、顧客側の生産拠点シフトの影響や新市場向け製品の立ち上げの遅れなどにより、売上高が2億900万円、同42・9%減、営業損失が1億9600万円(前年同期は営業損失5300万円)となった。
通期業績見通しは“NV・S5”の最終年度にあたる当期も“選択と集中”によるコア事業、コア技術の強化と、次なる成長に向けての基盤の再構築に努め、売上高は前期比2・1%増の375億円、営業利益は同2・.0%増の32億円、経常利益は同2・5%増の31億円、当期純利益は同3・1%増の19億円とする期首の見通しを据え置いた。