上場ゴム企業の19年3月期の期初想定為替レートは、1ドル=105円に設定する企業が多いことが各社決算資料等で明らかとなった。1ドル=105円とした主なゴム企業を挙げると、JSRや豊田合成、住友理工、ニッタ、バンドー化学、タイガースポリマーなど。
また1年前の期初想定為替レートと比べて「110円→105円」と円高方向にみるゴム企業が多いのも特徴だ。その理由は、年初に円高ドル安の流れが進んだことや、中東情勢など地政学リスクが高まっていることも背景にあるようだ。
想定為替レートとは、輸出入を行う企業が業績の見通しや事業計画を決める際、事前に決める為替レートを指す。通常は年初に足元の実勢為替相場や年間の為替相場を予測した上で、各社が独自にその事業年度のドル/円、ユーロ/円などの想定為替レートを設定する。このため、企業の為替に対する見通しや、為替相場の変動が企業収益にどの程度影響を及ぼすかが予測できる。
例えば、輸出関連企業の場合、期間中に想定為替レートより円安が進むと