ニッタ㈱の2012年3月期中間連結決算は売上高が274億8500万円、前年同期比10・2%の増収となり、営業利益は12億1200万円、同109・3%増の倍増となった。
「東日本大震災の影響による自動車、半導体関連部品の需要が早期に回復したことに加え、海外ベルト需要、建設機械、工作機械向けの油圧ホース需要が中国、新興国向けに拡大した」(國枝社長)。 収益は増収を主因に持分適用会社の業績が順調に推移したため大幅な増益となった。 ベルト・ゴム製品の売上高は繊維、紙加工向けのポリベルト、SEB製品がアジアを中心とした海外需要が堅調に推移し、114億2400万円、前年同期比3・8%増、営業利益10億5500万円、同17・9%増の増収増益。 ホース・チューブ製品も建設、工作機械向けの油圧ホースの拡大で売上高は98億4100万円、同8・5%の増収となり、営業利益は5億3700万円、同75・8%増の大幅増益となった。 その他産業製品はハーネス製品の子会社化で売上高は同41・3%増の44億2200万円となり、赤字幅も1億6500万円に縮小された。 海外売上高はアジアが前年同期比16%増、欧米が3%増と好調に推移したことから、62億7200万円、同12%増となり、海外売上高比率は22・8%(前期22・5%)となった。 ゲイツ・ユニッタ・アジア(1~6月期)は売上高が6・8%増となったものの、営業利益は国内の震災の影響や中国での人件費増などにより同3・9%の減益となった。 通期の業績見通しは上期までの実績に今後の円高の進行や電力供給、欧米の金融財政問題、新興国の成長率の鈍化、タイ洪水被害の影響など下ぶれリスクを織り込み、小幅ながら通期業績予想を上方修正した。 売上高は前期比3・7%増の535億円、営業利益18億円、同40・3%増、経常利益58億円、同6・9%増の増収増益を見込んでいる。
2011年10月31日