ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスは6月29日、オランダのヤールブルースで6月20日~22日に開催されたスマートフードプロダクションに関する国際会議「VIV Europe 2018」で、鳥インフルエンザの防御対策への取り組みを紹介したと発表した。
鳥インフルエンザアウトブレイク発生による影響は、経済的に深刻な打撃を与えるが、目的と計画性のある総合的なバイオセキュリティプログラムを実施することで、破滅的な大流行の影響を予防し、最小限に抑えることができるとされる。
そこで、同社ではバイオセキュリティに関する助言およびサポートを提供する取り組みの一環として、「『ビルコン』360度バイオセキュリティ・キャンペーン」を開始した。同キャンペーンでは、表面や器具、空気、飲料水供給システムのためのバイオセキュリティのベストプラクティスにおいて重要な要素に焦点を合わせるとともに、重質洗浄剤「Biosolve」や消毒剤「ビルコン」といった、実績と信頼のある製品に注力している。
うち、同社の広域スペクトル消毒剤である「ビルコンS」は、有機物質の問題や温度変動など、「実際の農場」の条件を反映した環境において、高病原性鳥インフルエンザウイルスの複数株を死滅させることが実証されている。米国のAccuratus Lab Services社で実施された最近の試験で「ビルコンS」は200倍という優れた実使用希釈率でも、鳥インフルエンザウイルスをわずか60秒以内で完全に不活性化した。
また、同社が掲げている、家禽輸送車両に関する有効なバイオセキュリティについてのガイドラインは次の通り。
①車両およびトレーラーユニットの内部および外部のすべての表面について、徹底的なドライクリーニング、洗浄、消毒を行う。まずは重質洗浄剤で車両を洗浄、脱脂した後、高圧で水洗いし、乾燥させてから、ウイルスおよび細菌に対して広域作用スペクトルが実証されている消毒剤を塗布する。
②すべての農場入り口で、ホイールおよびホイールアーチを洗浄・消毒する。
③養鶏場に入る前に、踏み込み消毒槽を用いて靴を消毒する。
④手を洗い、施設のシャワーイン・シャワーアウト方針に従う。
⑤養鶏場から提供される施設専用の保護服を着用する。
⑥施設のバイオセキュリティに関する指示に従う。
⑦農場施設を訪れるごとに、また1日の作業が終わるごとに、車両(運転席を含む)を洗浄して消毒する。