ブリヂストンは、同社が推進するデジタルトランスフォーメーションを説明する記者会見の中で、デジタル革新を進める理由の一つに、新興メーカーとの差別化を挙げた。
三枝幸夫執行役員・CDO・デジタルソリューションセンター担当は、会見の冒頭に変革が必要となった背景に触れ、「2005年はビッグ3と言われる当社とミシュランとグッドイヤーが世界のタイヤ市場の5割以上を握っていたが、2016年には大手3社とも大きくシェアを落とし、新興メーカーがどんどん現れている」と円グラフを示し、「製品性能を上げるだけでは差別化が維持できない」と説明した。
同社はトラック・バス向けの運送ソリューションをデジタル革新の1つの柱とするが、この中で業者がリトレッドのために使用済みのタイヤを持ち込むプロセスを「カスタマータッチポイント」として最も重視している。
持ち込まれる使用済みタイヤは、同社製ばかりではなく他社製のものもあり、再利用可能かどうか受け入れ検査を行う際、メーカー別の廃棄率が数字となって現れる。
「最近、海外製の安いタイヤを使うお客様もいるが、全てデジタル化されてデータで見てみると、実は当社のタイヤは全て2回も3回も使えていて、