東洋ゴム工業は２月22日、乗用車用低燃費タイヤカテゴリーの新スタンダードタイヤ「ＳＤ―７」を新たに開発し、日本国内市場で４月１日から発売すると発表した。全21サイズで価格はオープン。
一般的に、車の走行時には路面との接地摩擦などの抵抗を受け、タイヤ内部でエネルギーロスが発生する。このエネルギーロスを抑えることでタイヤを転がりやすくする（転がり抵抗を低減する）一方、ウェット路面でのタイヤのグリップ力を高める（制動距離を短くする）必要がある。
また、転がりやすくなることで摩耗が進むのを抑制する耐摩耗性能（タイヤライフ）を向上させていくことが、低燃費タイヤ開発での課題といえる。
新製品は低燃費性能と耐摩耗性能を高い次元で両立し、タイヤラベリング制度における転がり抵抗「Ａ」、ウェットグリップ性能「ｃ」を取得した新スタンダード低燃費タイヤ。
同社独自の材料設計基盤技術「ナノ・バランス・テクノロジー」を用いたトレッドゴムの配合設計をはじめ、高いシミュレーション技術によるパターンデザインの採用などにより、同社従来品（トーヨー・テオ・プラス）比で、転がり抵抗を17％低減するとともに、耐摩耗性能（摩耗ライフ）を同12％向上させた。
同社では、相反関係にある転がり抵抗とウェット性能、耐摩耗性能をバランスよく向上させ、快適な乗り心地や高い静粛性なども実現したＳＤ―７を、低燃費スタンダードタイヤとして拡販していく方針だ。
