ブリヂストングループのブリヂストンタイヤジャパンは2月23日、トラック・バス用低燃費タイヤ「エコピアM801」の公開燃費テストを開催した。首都圏・関東の運送事業者の89社、129人が参加し、汎用ミックスタイヤM800とエコピアM801との燃費改善効果を比較した。
テスト方法は、東京アクアラインの浮島ICから海ほたるまでの6キロ(往復12キロ)をテスト車両が走行し計測した。実際の運送会社の車両を使って、それぞれ同じ評価条件(速度:70キロ、空気圧:850kPa、積載条件:リトレッドタイヤ用部材9t)のもとで実施した。
公開テストに先立ちあいさつした、ブリヂストンタイヤジャパンの中田安昭専務執行役員生産財タイヤソリューション事業担当は、「当社グループは『最高の品質で社会に貢献』を企業理念として掲げている。この理念に沿った取り組みを運送業者と一緒に具現化することで、運行経費の削減や安全運航の確保などに苦しむ運送業者の経営の一助になりたい」と述べた。
また、中田専務は「この企業理念は、商品はもちろん、メンテナンスなどの作業であったり、お客様への提案力であったりもする」とした上で、「当社は運送業者の安全安心走行を支援するため、メンテナンス品質向上とロードサービス網の拡大に取り組んでいく」と紹介した。
続いて、燃費テストの概要や同社のトラック・バス用タイヤの作業標準に関する説明が行われた後、報道関係者らを含めた参加者は5台のバスに分乗し、説明会会場の東京ファッションタウンビル(TFT)から燃費テストが実施される東京アクアラインに移動した。
燃費計測では、エコピアM801を装着したテスト車両の後を参加者を乗せたバスが追走する形で行われ、参加者はバスのモニターでエコピアM801の燃費を確認した。
また、燃費テスト終了後、参加者は2グループに分かれ、同社が展開する都内のタイヤショップに移動。ショップではトラック・バス用タイヤの点検清掃を始め、タイヤの空気充填、車輪の取り付けなど、同社が定めたトラック・バス用タイヤに関する作業標準の実演を見学した。
会場に戻った参加者は、同社の番匠谷克志常務執行役員生産財販売統括本部長からテスト結果を聞いた。
テスト結果では、往路復路とも全区間でエコピアM801の燃費向上を確認。具体的には、事前に計測した汎用ミックスの燃費は往路復路合計で1リットル当たり5・96キロだったのに対し、エコピアM801の燃費は同6・49キロとなり、汎用ミックスと比べてエコピアM801は8・9%の燃費向上が確認された。
番匠谷常務は「当社が予測した以上の燃費向上が得られた」とし、エコピアM801の燃費性能の高さを証明した形となった。
また、今後は北海道や東北、中部、九州など他のエリアでも燃費テストを開催していく方針を明らかにした。