ブリヂストン 「ブリザック VRX2」試走会 グリップ性能を体感

2018年01月25日

ゴムタイムス社
「ブリザック VRX2」試走会

「ブリザック VRX2」試走会

 ブリヂストンは1月20日、北海道士別市多寄町にあるタイヤ試験設備「北海道プルービンググラウンド」の見学会、並びにスタッドレスタイヤ「ブリザック VRX2」体感試走会を行った。
 現在、同社では世界8ヵ国10ヵ所にプルービンググラウンドを所有しており、その中でも日本に設けられた「ブリヂストンプルービンググラウンド (栃木県那須塩原市)」 と「北海道プルービンググラウンド」は、実車テストの中枢として同社開発技術を支えている。

「ブリザック VRX2」を装着し、氷盤路を体感試走した

氷盤路を従来品と新製品を装着し、体感試走した

 「北海道プルービンググラウンド」は、1996年に運用開始以来、5回の拡張を行っており、ミラーバーン路面など市場要求の多様化に伴う開発試験量の増加に対応してきた。
 士別市に試験場を建設したのは、気温、降雪、積雪量が十分で、交通の利便性もよく、試験路面制作のノウハウのある業者が多いことなどが主な理由。試験設備には、雪上ハンドリングコース、氷盤路、雪上直線路、氷上ドーム、雪上登板路など様々なコースが用意されており、毎年12月~翌年2月までの約60~80日間にわたりテストが繰り返され、実車フィーリングテストなど数値にしにくい人間の五感機能による評価データも計測、フィードバックされ、新技術開発に活かされている。

従来のVRXに比べ氷上ブレーキ性能を10%短縮、摩耗ライフを22%向上、騒音エネルギーを31%低減

従来のVRXに比べ氷上ブレーキ性能を10%短縮、摩耗ライフを22%向上、騒音エネルギーを31%低減

 試走会では、昨年9月に発売した「ブリザック VRX2」を装着して、氷盤旋回路や雪上ハンドリング試験路を走行し、性能を体感した。

 VRX2は、従来のVRXに比べ氷上ブレーキ性能を10%短縮、摩耗ライフを22%向上、騒音エネルギーを31%低減して静粛性を向上させたスタッドレスタイヤ。総合性を追求しながら、氷雪上性能と一般路性能を高い次元でバランスさせている。

 氷盤旋回路では、最初に従来品の「ブリザック VRX」装着車で、次に昨年9月に発売した「ブリザック VRX2」装着車を用い、それぞれ氷盤旋回路を2周し、旋回時の性能、操縦安定性を体感した。新製品は従来品と比較して、グリップ力が高く、少ない舵角で狙った通りにハンドリングすることができた。

 続いて、直線の氷盤路では、停止した状態の車を急発進させることで加速性能と、スタートから20m近くを走行後にブレーキを踏むことでグリップ性能を体感した。VRX2は明らかに加速が違い、空転もほとんどなく、安定した走行ができた。氷上でのグリップ力が一段と向上していることが実感できた。

 最後に、左右にコーナーがある雪上スラロームコースでは、従来品も安定しており、大きな違いはわからなかったが、スピードを上げて走ると新製品は挙動が安定しており、コーナリングでの応答性が高いと感じた。

 また、施設の見学では、勾配3・5%から最大14%までの7本の坂道を配置した雪上登板路や降雪の影響を受けずドーム内の管理された氷上の直線路で発進や制動のテストを行う氷上ドームなどをバスの中ら見学した。
 

新製品は挙動が安定しており、コーナリングでの応答性が高いと感じた。

新製品は挙動が安定しており、コーナリングでの応答性が高いと感じた

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