東洋ゴム工業は4月3日、2017年9月に発表した空気充填不要の近未来型エアレスコンセプトタイヤ「ノアイア」の技術を紹介するスペシャルサイトを開設し、同日公開したと発表した。
現在の空気入りタイヤは、空気をタイヤ内部に充填することで、荷重を支えるとともに路面からの衝撃を和らげるという基本性能を担保している。同社は、2006年よりこの概念を根本から見直し、空気を充填する必要のないタイヤの実現性についての研究に取り組んできた。
今回、過去の試作モデルから抜本的にタイヤ構造を変革し、課題の改善を進めることによって、耐久力や車外騒音、低燃費性能といった複数の性能プロファイルを飛躍的に向上させるとともに、実際に軽自動車に装着して時速60km/h~120km/hでの走行が可能なレベルにまで到達。同社は、これをコンセプトタイヤとして、「ノアイア」とネーミングし、2017年9月に発表した。
技術の中身を理解してもらうため、また、広く多くの人々にこの技術が実現しようとしている未来のモビリティ社会をイメージしてもらえるよう、今回、「ノアイア」スペシャルサイトを開設した。同サイトでは、CGで制作した5色のカラフルな「ノアイア」のアニメーションを用いて、タイヤの性能や構造などをわかりやすく解説するとともに、実際の自動車に装着した走行シーンも公開している。
同社では今後、実用化に向けた課題解決を図るために、多方面からさまざまな知見を獲得しながら、さらなるイノベーションに取り組み、モビリティ社会に役立つタイヤの未来と可能性を拓いていくとしている。