タイヤの主原料である天然ゴムや石化系原材料価格の高騰を背景にタイヤメーカー各社が国内市販用乗用車用タイヤの価格改定に動き出している。横浜ゴムに続き、東洋ゴム工業が4月1日から、平均7%、ブリヂストンは6月1日から平均8%で実施する。 タイヤの主原料である天然ゴム価格は本年に入ってからも上昇を続け、記録的な高値水準となっており、合成ゴムやカーボンブラックなどの石油化学系原材料価格も依然として高値圏で推移している。こうした中でタイヤ各社は、これら原材料価格の上昇による影響を吸収すべく、これまで生産性の向上やコスト合理化活動に継続して取り組み、今後も更なる努 力を継続していくが、企業努力のみでは吸収し得ないと判断、国内市販用乗用車タイヤのメーカー出荷価格を引き上げることとした。 東洋ゴムの価格改定は、対象商品は国内市販用トーヨータイヤの乗用車用、小型トラック用タイヤ(小型トラック用タイヤは2011年3月1日値上げ分を除く)。実施時期は夏用、冬用タイヤとも4月1日出荷分から。値上げ率は平均7%。 なお、トラック・バス用および建設車両用タイヤなどについては、今年3月1日からの価格改定を実施する。 一方、ブリヂストンは2月9日、国内市販用タイヤの価格改定を発表した。同社もトラック・バス用タイヤについては今年3月1日から出荷価格の平均7%の値 上げを打ち出しているが、他のグループのタイヤに関しても生産性の向上やコスト改善などの自社努力のみで吸収することは困難な状況に達したことから、出荷 価格を値上げする。 対象商品は国内市販用タイヤ、チューブ、フラップ(トラック・バス用タイヤ除く)。値上げ時期は夏・冬タイヤともに6月1日から。値上げ率は平均で乗用車 用タイヤ、小型トラック用タイヤが8%、建設・鉱山車両用タイヤは15%、産業車両用タイヤ、農業機械用タイヤは10%、二輪自動車用タイヤは8%、その 他タイヤは10%、チューブ・フラップは10%。
2011年02月16日