ミシュラン 米国のテレマティクスサービス企業を買収

2017年07月21日

ゴムタイムス社

 ミシュラングループは6月14日、米国の商用トラック向けテレマティクスサービス事業を展開するネクストラックを、全額現金により買収することで合意に至ったと発表した。

 ネクストラックは燃料カードや給与支払いサービスの業界大手であるフリートコア・テクノロジーズ社(NYSE:FLT)の子会社。アトランタ地域を拠点に、ドライバーの安全確保、燃料管理、車両運行生産性向上のためのソリューションを提供している。

 2000年の創業以来、2~50台の小型商用トラック(クラス3~5)をGPSによって管理する車両運行管理ソリューションを提供し、業界有数の企業に成長した。

 テレマティクスサービスや車両運行管理サービスは世界中で急速に成長を続けており、ミシュラングループも全社的な事業計画で戦略的に重要な分野と位置付けている。

 ネクストラックの買収により、ミシュランはテレマティクス分野でさらに成長し、米国内での車両運行管理テクノロジーやサービスの事業拡大、地理的な基盤強化とともに、全般的な競争優位性の増強を目指す。

 ネクストラックが手掛ける事業は様々な可能性を秘めているが、ミシュランはとりわけ危険運転を監視し、携帯メールなどの「ながら運転」を防止するテクノロジーを有望としている。これは、長年にわたって安全運転に取り組むミシュランの企業文化に合致している。

 ネクストラックは従業員117人で、車両を保有する企業約7000社、個人のサービス利用者11万6000人と契約を結んでいる。今後、北米ミシュランの傘下で独立事業体となる予定。

 同買収契約の締結は、ハート・スコット・ロディノ法に基づく認可を含む、一定の慣習法上の手続きが完了することを前提としている。

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