ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(グッドイヤー)は9月22日、自社コネクテッドビジネスモデル推進のため、ルクセンブルグでの製造施設の新設計画を発表した。
同施設ではプレミアムタイヤに対する消費者や顧客需要の高まりに応えるため、革新的な製造工程を採用する。
名称は「マーキュリー」とし、その独自の工程により高度に自動化された相互接続型ワークステーション機能を有している。また、付加的な製造技術の採用により、補修用・OEタイヤの顧客向けに、プレミアムタイヤの少量のバッチでの効率的な製造を可能にする。
リチャード・J・クレーマーCEOは、同施設で行われた着工式でマーキュリーの目的について「少量・高収益のグッドイヤー製プレミアムタイヤに対する需要の拡大に応えるとともに、顧客にオンデマンドで届けるため」だと述べた。また「既設の大量製造施設を補完し、真の競争優位性をもたらすものだ」との見方を示した。
マーキュリーはグッドイヤーのイノベーションセンターとタイヤ試験場の近くに建設し、2年後に操業を開始する予定だ。投資額は7700万ドルを見込んでおり、年間生産本数は約50万本となる。雇用については、新規に70人のフルタイム従業員を採用する。
製造工程で採用する技術は、イノベーションセンターや開発センターで、これまで5年にわたって開発と試験を行ったものだ。マーキュリーという名称は、グッドイヤーの創業者であるフランク・A・セイバーリング氏によるウィングフットロゴの発想のもととなった、商人や旅人の守護神を意味している。