コンチネンタル チューニング部門が25周年

2017年10月02日

ゴムタイムス社

 コンチネンタルタイヤは10月2日、9月にチューニング部門が25周年を迎えたと発表した。

 当初からの顧客は、自動車の改造とパフォーマンス向上、ハンドリングの最適化の分野で、今も業界で重要な役割を担っており、その中にはABT、ACシュニッツアァー、ロリンザー、ハイコ、テックアートがある。

 最近ではブラバス、スターテック、アーデン、エド・コンペティションといったチューナーとも協働している。

 コンチネンタルのチューニング部門は、設立後すぐに高い評価を獲得した。当初はアーヘンに拠点を構えるコンチネンタル子会社のユニロイヤルに本部があり、「IT’S」(Individual Tuning System)の名で親しまれていた。

 初のスポーツタイヤである「ユニロイヤルRTT1」は、方向性のある「V」字形のトレッドパターンが特徴。伝説的なパフォーマンスを魅せたこのタイヤは、1992年に発売が開始されて以来、チューニングメーカーと協働で最適化が進められ、スポーツカーに求められる超高速走行・高いハンドリング性能といった要望を実現してきた。

 これには、スポーツカー向けレインタイヤを異次元レベルのスピードに適応させ、エンジンのフルパワーを路面に伝えることが可能なタイヤを提供することも含まれていた。

 95年以降、チューニング部門ではコンチネンタルのタイヤがより多く採用されるようになった。この筆頭に挙がるのがスポーツコンタクトシリーズで、多様なサイズや仕様をそろえパートナー企業のニーズに応えている。

 例えば、ACシュニッツアァーとテックアートは、スポーツ・オート誌の編集部と共同で、サーキット走行用で一般道路の走行も可能なコンチフォースコンタクトを開発している。事実、タイヤ開発者はチューニング部門のできた初期の頃から、高い専門技術を提供し続け、同部門にとって必要不可欠な存在だった。

 このように理想的なタイヤを追い求めた結果、最高時速の記録は何度も塗り替えられている。2007年には、コンチスポーツコンタクト2を装着した「ロリンザーSLR320」が、イタリアのナルドテストコースで時速325kmの記録を樹立した。

 史上最速のフルサイズSUVとされる「テックアート・マグナム」は、特別に開発された「コンチクロスコンタクトUHP」を装着し、時速321kmを達成している。9ffがチューニングを手がけたポルシェの「TR1000」と「GT9―R」も、コンチネンタルのスポーツタイヤを履いており、それぞれ時速376kmと409kmという最高記録を達成している。

 その一方、コンチネンタルのチューニング部門はサスティナビリティにも力を入れている。転がり抵抗を低減させた「コンチスポーツコンタクト・ブルーエコ」を装着し、パートナー企業のACシュニッツアァーがチューニングを手掛けた「Z4」はCO2排出量99g/kmと報告されている。

 高性能タイヤの開発のほか、チューニング部門の重要な役目として、自動車専門誌とのコラボレーションも実施している。コンチネンタルのテストコースであるコンチドロームで開催された恒例の「第36回コンチネンタル・チューニング・デー」では、オート・ビルド・スポーツカーズ誌と共同で、同誌読者チューニングマニアにスーパーカーを体験してもらうイベントを開催した。

 また、ナルドで不定期に開催される「コンチネンタル・ハイスピード・イベント」は、最速記録が塗り替えられるイベントとして有名だ。ここでは、トップチューナーたちが様々なカテゴリーで最速記録の樹立や更新を目指してしのぎを削る。パフォーマンスはドイツ技術検査協会(TUV)立ち会いの下で行われ、オート・ビルド・スポーツカーズ誌にも取り上げられている。

 コンチネンタルのチューニング部門にとってエッセンモーターショーへの出展は必須となる。チューニングメーカー6社と共有する1000㎡の展示ブースがこの活動の中心だ。

 このモーターショーは、自動車チューニングメーカーにとって欧州最大の展示会であり、コンチネンタルは今年、20回目のエントリーを果たした。同社はタイヤのスペシャリストとして、ハノーバーから高い専門知識と顧客中心の姿勢を示し続けている。

コンチネンタルタイヤ チューニング部門 25周年

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