デンカは7月5日、同社の持分法適用関連会社である東洋スチレンが、新日鉄住金化学のMS樹脂(メチルメタクリレート・スチレン樹脂)事業を10月1日付で譲り受ける契約を締結したと発表した。
同社はシンガポールの子会社においてMS樹脂を生産しており、新日鉄住金化学のMS樹脂事業を東洋スチレンが取り込むことで、BCPを含めた同社グループの事業基盤のさらなる強化を目指すことにしている。
今後は共同研究・開発等におけるシナジー効果を高め、高度な市場ニーズへの対応を図る方針としている。
MS樹脂はスチレンとアクリルを共重合した樹脂で、アクリル樹脂に近い透明性・耐久性・表面硬度を持つとともに、吸湿率や比重が小さく成形性に優れていることから、薄型テレビ部材や光学レンズ、照明機器カバー等に使用されている。