東ソーは7月19日、9月1日納入分からペースト塩ビ樹脂の価格を10円/Kl値上げすると発表した。
原油価格の相場は6月下旬のOPEC総会以降再び上昇しており、基礎原料である国産ナフサ価格も騰勢を強めているなか、同OPEC総会で協調減産の緩和が合意されたものの、需給逼迫による供給不安が背景にあることから、今後も高値が継続するものと推察される。
加えて、石炭などのユーティリティやトラック・路線便を含む全ての物流費が引き続き上昇している状況にある。
同社は本年春先の価格改定後も、あらゆるコスト削減に取り組み安定供給に努めてきたが、コストの上昇は自助努力では吸収困難なレベルに達していると判断した。
東京オリンピックを控え、国内需要は引き続き堅調に推移することが見込まれ、中国やインドなど海外でも引き続き旺盛に推移する状況にある。
こうした環境下にあって、同社は安定供給継続のため、採算是正を実施せざるを得ないと判断、再度の販売価格改定を決定した。