本紙は5月時点で製造メーカー・原材料メーカー・ゴム製品卸商社に「2018年の景気見通しと業績予想」と題するアンケート調査を実施した。
その結果、今年の業績見通しについて、売上高は「増収」と回答した企業が45%、「横ばい」が48%、「減収」が7%となった。
昨年は「増収」と回答した企業が57%、「横ばい」が38%で、「減収」が5%だったことから、今年は昨年に比べ、業界全体として明るい見通しがやや薄らいでいることがわかった。
日本銀行が7月2日に発表した短観(6月調査)によれば、大企業製造業の業況判断DIはプラス21となり、前回の3月調査に比べ3ポイント低下し、一方、大企業非製造業は6月調査ではプラス24となり、3月調査に比べて1ポイント改善した。
業種別では、自動車が7ポイント低下、鉄鋼が1ポイント低下、電気機械が4ポイント低下したのに対し、建設は1ポイント改善、紙・パルプは4ポイント改善、汎用機械は前年並みとなり、ゴム企業の需要先は業種によって景況感に幅が見られた。
アンケート調査結果も、こうした多様な景況感を反映して、好不調が入り混じる様相を呈している。
◆景気動向
「横ばい」が約5割
5月時点の景気動向については、「緩やかに回復」が34%でトップとなった。「変化はあまりないがやや明るい兆しが見える」が33%、「変化なし」が19%、「拡大」は9%、「緩やかに下降」は4%、「悪化」はゼロだった。
景気動向の判断理由(複数回答可)は、「企業収益の動向」が34%でトップ、次いで「設備投資の動向」(20%)、「雇用情勢の動向」(16%)、「株価の動向」(8%)、「個人消費の動向」(7%)の順となっている。
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