外電によると、カンボジア農林水産省ゴム局が天然ゴムの生産量を維持する方針を明らかにしたとしている。同国クメール・タイムス(電子版)が7月30日に伝えた。近隣諸国がゴム価格の安定化に向けて生産量の縮小を検討しているが、同調しない考えとしている。
同ゴム局のポル・ソファ局長は「カンボジアのゴム生産は世界的には小規模だ。ゴム価格は軟調になっているが、生産調整や栽培面積の縮小は行わない」と述べたと報じている。
カンボジアの上半期(1~6月)のゴム輸出量は8万4400トンで、平均販売価格は1トン当たり1394米ドル(約15万5500円)となっている。作付面積は43万6812ヘクタール。
カンボジアは主にベトナムにゴムを輸出しており、同国政府は現在、中国への直接輸出に向けた交渉を継続している。カンボジアでゴムの輸出業を手掛けるアン・マディー・グループのリム・ヘン副社長は、タイなどの生産調整に伴い、ゴム価格が近い将来に上昇するとの見通しを示している。