三菱ケミカルは8月1日、MMA(メチルメタクリレート)モノマー、MAA(メタクリル酸)及びメタクリル酸エステル類の国内価格を8月16日出荷分より改定するとし、各需要家と交渉に入ったことを発表した。
改定幅はMMA・MAAの国内価格が20円/Kg、メタクリル酸エステル類の国内価格は20円/Kg以上となっている。
同社では、価格改定に至った背景として、MMAの需給バランスが2016年以降タイトな状況が進行し、現在も世界的に品薄状態が続いていることを挙げた。
具体的には、MMAの需要が世界的に伸長し続けている一方、供給面では、日本を中心とした各社サプライヤーの(大型)定修の集中、原料因による稼働制限、また、中国環境規制によるリサイクルMMAの大幅稼働減等、供給が需要増に追いついていないことによる。
こうした状況下で、足元市況価格はアジア(3 極バルク)で2700$/MTまで上昇し、前回改定発表時期(昨年11月)からは300$ほど、また、16年以降では1400$超の大幅上昇となっている。
また、国産ナフサ等の原料費及び輸送費においても上昇基調にあることを踏まえ、同社は国内価格について顧客への良品製品の安定供給体制の維持を万全とするため価格改定を実施することにしたとしている。