独アリスト社のカッティングプロッターを販売するアドバンステクノロジーシステム(以下、ATS)は東京営業所で内覧会を開催した。開催中に、独アリスト社のマイケルホックCSOが来日し、アリストのカッティングプロッターの需要動向や日本市場などを尋ねるとともに、加藤康二社長には今回の内覧会の状況も聞いた。
―日本の市場について。
マイケル 世界市場では、現時点において100か国で4500台の販売実績がある。日本とドイツは、ものづくりに対する技術や品質に対する考え方が非常に似ている。日本市場は信頼できるマーケットだ。
―アジアの需要動向は。
マイケル アジアは当社にとって、重要な市場と捉えている。中国では、ラージフォーマットの大型カッター「LFC」を販売しているが、LFCの販売の伸びは中国が一番大きく、毎月技術者が機械を納めているほどだ。また、タイはパッケージ市場で需要が伸びている。
―アリストの強みとは。
マイケル 業界に特化したカッティングマシンメーカーが多いなか、アリストはゴム・パッキン、ガスケット、パッケージ、グラフィックなど多種多様な業界向けに対応できるほか、充実した幅広い品揃えのツールとオプションがある。これらが、アリストの強みだと考えている。また、日本市場でニーズが多いガスケット分野では、ツールヘッドの強さと、他社のカッティングメーカーができない材質をカットできるのも、アリストの強みと言える。そのほか、ワールドワイドでメンテナンスを含めたサービス能力に長けているのもアリストの特長だ。
―今後、ATSに期待することは。
マイケル ATSは豊富な経験を持ち、オペレーションの技術が高い。近年、販売台数も伸びてきている状況だ。最近では当社の技術チームも含めATSといい関係が築けている。今後も日本の需要はまだ伸びしろがある。確かに現在は、ガスケットやゴム・パッキン業界を中心に展開しているが、将来的には、グラフィック、サイン&ディスプレイ分野などの新しい市場にも展開できることを期待している。
―内覧会の反響は。
加藤 今回はゴム・パッキンをはじめサイン&ディスプレイ、パッケージ、紙器・段ボール業界をターゲット幅広く呼びけた結果、多くの人が来場してくれた。お客様は様々な材料を持参し、アリストに大変興味を抱いてくれた。なかには、購入するお客様もいた。
―今後の課題は。
加藤 内覧会では1社1社が課題を抱え、その課題解決のため時間がかかってしまった。今後は、一人ひとりのお客様に十分な対応できる体制で望みたい。また、中国で販売が伸びている大判カッターのLFCシリーズを日本でも扱っていく計画だ。
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