東海カーボンの2018年12月期第2四半期(1-6月期)連結決算は、売上高916億8800万円で前年同期比86・4%増、営業利益291億7700万円で同5・9倍、経常利益299億5500万円で同5・1倍、親会社株主に帰属する四半期純利益は442億700万円で同6・6倍となり、売上および利益がともに急拡大した。
タイヤの補強材に使う素材である「カーボンブラック」の販売量増加や原油価格の上昇に伴う価格改定効果に加えて、黒煙電極の価格が上昇したことが利益を押し上げた。
同社はこれに伴い18年12月期の連結業績予想について、売上高を2040億円から2140億円(前期比2倍)へ、営業利益を657億円から740億円(同5・4倍)に、経常利益を660億円から745億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を686億円から740億円(同6・3倍)に上方修正した。
18年1-6月期決算におけるカーボンブラック事業部門は、タイヤ・自動車両業界ともに堅調に推移し、販売量の増加や原料油の上昇に伴う製品値上げに加えて、構造改革の効果等が寄与し、売上高291億9300万円(同24・2%増)、営業利益51億9900万円(同53%増)の増収増益となった。
黒鉛電極事業部門は、世界的な需給ひっ迫が継続するなかフル稼働が続き、市況の上昇や北米の新拠点における連結業績が寄与し、売上高401億100万円(同315・3%増)、営業利益208億5300万円と大幅増となった。
ファインカーボン事業部門は、半導体・太陽電池・一般産業用市場が堅調に推移し、引き続き特殊黒鉛素材の需給がタイトななか、特殊黒鉛素材生産設備が高稼働を維持し、売価も上昇したことから、売上高93億2700万円(同36・3%増)、営業利益17億3900万円(同345・4%増)となった。
業炉及び関連製品事業部門は、工業炉で主要需要先である情報技術関連業界向けやエネルギー関連業界向けともの設備投資が進み売上高大幅増、発熱体・その他製品も電子部品・ガラス業界向け需要が堅調に推移したことから売上高が増加し、同事業部門の売上高は53億4800万円(同89・5パ%増)、営業利益13億2400万円(同158・3%増)となっている。