東洋ゴム工業は8月10日、東京・鉄鋼ビルディングの鉄鋼カンファレンスルームで、清水隆史社長らが出席して2018年12月期第2四半期決算説明会を開催した。
売上高は1857億3800万円で前年同期比3・3%減、営業利益は208億500万円で同4・7%減、経常利益は190億900万円で同1・7%増となった。
主力のタイヤ事業で北米や欧州が好調に推移したことで、タイヤ事業は増収増益となったが、自動車部品事業で、事業譲渡の影響や北米での防振ゴム新製品の収益性が悪化したため、全体では減収減益となったが、経常利益は微増となった。
営業利益については、金額ベースでは前年同期から約10億円の減益となり、清水社長がその増減要因を解説した。
営業利益の増減要因では、原材料価格で19億円、商品構成の良化などの販売要因で23億円の増益要因はあったものの、R&Dや広告宣伝投資などの販管費で20億円、為替で9億円、製造コストで1億円、自動車部品事業で15億円に事業譲渡ほかで7億円が減益要因となった。
セグメント別では、タイヤ事業の売上高は1600億4600万円(前年同期比 59億8000万円増の3・9%増)、営業利益は226億6900万円(同12億700万円増、5・6%増)となった。
自動車部品事業の売上高は256億6100万円(同122億9000万円減、32・4%減、事業譲渡による影響額115億8000万円減を含む)となり、事業譲渡及び新製品の収益性の影響などにより、営業損失は19億100万円(前年同期は3億2500万円の利益)となった。
タイヤ事業では、北米市場における市販用タイヤについては、大口径ライトトラック用タイヤとトラック・バス用タイヤの拡販に取り組んだ結果、販売量、売上高ともに前年同期を上回った。欧州市場における市販用タイヤについては、欧州全域で夏用タイヤの販売が順調に推移したことにより、販売量、売上高ともに前年同期を上回った。
新車用タイヤは、国内で当社製品装着車種の販売が好調であったことなどにより、販売量、売上高ともに前年同期を上回った。国内市販用タイヤは、前年に値上げ前の駆け込み需要の影響があったことにより、販売量は前年同期を下回ったが、値上げの効果等により、売上高は前年同期
並みとなった。
自動車部品事業では、防振ゴムの売上高は、前年同期並みとなった。また、シートクッションの売上高は、当社製品装着車種の販売が低調であったことにより、前年同期を下回った。
通期の業績予想については、清水社長は原材料価格の高騰により、第3四半期以降は減益要因となること、免震ゴム関連の特別損失を第2四半期に計上したこと、自動車部品事業の収益改善が想定より遅れていることを挙げ、通期見通しの下方修正を説明。その結果、売上高は3950億円で同2・5%減、営業利益は450億円で同0・7%減、経常利益は420億円で同4・6%増、当期純利益は220億円、同42・2%増を見込んでいる。
免震ゴム対策の影響については、7月末時点で対象154棟中108棟で工事