クレハは8月22日、同社のいわき事業所(福島県いわき市)において、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)増強設備の竣工式を同日開催したと発表した。
増強されたのは年産2000t規模の施設で、投資額は47億円。
今年9月に試生産を開始し、来年1月から商業生産を開始する予定。
同社グループは現在、PVDFの製造設備として、いわき事業所に年産4000t、呉羽(常熟)フッ素材料有限公司(中国・江蘇省常熟市)に年産5000tの設備を有しており、今回の年産2000tの増強により合計で年産1万1000tの能力を持つこととなった。
今後の世界的な自動車電動化に伴うリチウムイオン二次電池(LiB)市場の拡大により、バインダー(接着剤)として使用されるPVDFの需要は大きく増加するものと見込まれる。
同社グループはLiB用バインダー市場でトップクラスのシェアを有していて、今後も高品質な製品を安定的に供給できる体制を継続的に整え、拡大する需要に対応することにしている。