財務省貿易統計を基に、日本ベルト工業会がまとめた18年1~6月の国別輸出入実績によると、輸出総額は191億800万円で前年同期比2%減となった。輸出先1位は米国の33億1300万円で同2%増、2位は中国で24億7200万円で同12%減となり、上期ベースで上位2ヵ国の順位に変動はなかった。
以下、3位は台湾(同21%増)、4位は香港(同前年並み)、5位はドイツ(同56%増)となり、前年上期で5位の台湾が3位に、同8位のドイツが5位に上昇した。
品種別に見ると、コンベヤベルトの輸出額は45億9700万円で同2%増となった。仕向け先の1位は豪州の8億8600万円で同37%減となり、前年上期の同48%増から大きく落ち込んだ。鉄鉱石や石炭など資源価格の持ち直しを背景に、豪州の資源需要も回復しているが、国内コンベヤ各社は日本からの輸出ではなく、タイなど海外に生産をシフトしている。このことが輸出額の減少に響いたと見られる。なお、豪州全体の構成比は19・3%。また、2位にはチリ(同616%増)が入った。チリは産出量・埋蔵量でも世界全体の3割に達する銅生産大国で、同国の銅生産は年々拡大傾向にある。3位は米国(同13%増)、4位はペルー(同36%減)、5位はフィリピン(同20%増)となった。
一方、伝動ベルト合計の輸出額は145億1100万円で同3%減となった。1位は米国の28億4800万円で同1%増、2位は中国で23億4800万円で同10%減となった。
伝動ベルトは自動車のエンジンを中心に、一般産業機械などの内部で動力や回転を伝達する役割を担う。米国は前年上期が2桁増と好調で、今上期もその水準を維持した。3位は香