三菱ケミカルは9月12日、中国・四川省の成都市に、機能性樹脂製品の新たな製造拠点を設置すると発表した。新たに現地法人を設立し、自動車内装表皮などに適したスラッシュ成形用PVCコンパウンドの生産を2019年春に開始する予定。
同社は、中国では沿岸部に位置する江蘇省・蘇州市と常熟市の2ヵ所に機能性樹脂の製造拠点を持ち、自動車、電線、建材などの多岐にわたる用途向けにPVCコンパウンド(スラッシュ成形用を含む)、熱可塑性エラストマー、フィルム接着層用ポリオレフィン材料などを生産している。
中国における自動車向け機能性樹脂市場は堅調に拡大し、中でも意匠性や質感に優れるPVCコンパウンドは、自動車内装向けに今後高い需要の伸びが期待されており、同社は、近年自動車向け部材などの製造拠点の集積が進む中国中西部の成都に新たな機能性樹脂製造拠点を設けることにより、旺盛な需要の取り込みを狙うことにしている。
将来的には、同様に需要の伸びが予想される食品、医療、光学分野向け製品の生産も検討していく。
成都新社の社名は「菱化功能塑料(成都)有限公司」、設立は18年8月で、代表者はFranck・Rue氏、社員数は約20人。