BR(ポリブタジエンゴム)を製造・販売する、宇部興産の合成ゴム事業部は、原料価格の高騰などから19年3月期の第1四半期は減収減益となった。価格改定の効果が現れた前年同期と対照的に、今期はブタジエン価格の上昇に製品価格の転嫁が追いつかず減益となった。ただ、秋口にかけてブタジエン市況が緩むと同社は見ている。
主原料の市況高騰や物流費・設備維持費などの上昇を受け、安定供給のため8月に製品価格の改定を実施し、需要家への理解を求めている。
国内の動向は、タイヤメーカーの堅調により出荷が旺盛で、千葉工場(年産12万6000t)のフル稼働が続く。建設機械向けは去年の好調が収束し、全体ではほぼ前年並みの出荷となった。
海外は世界的に出荷が旺盛で、アジア、欧米で需要が拡大している。
タイのTSL(年産7万2000t)は「日系や海外のタイヤメ