合成ゴム特集 住友化学 EPDMの安定供給に注力 高機能グレードが採用進む サウジ新工場が操業開始へ

2018年11月02日

ゴムタイムス社

 エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)を製造・販売する住友化学は、国内では、ナフサ価格が上昇しているものの市況は堅調で、需給逼迫が更に進んだ様相となっており、フル生産、フル販売が続き安定供給の維持に努めている。

機能樹脂事業部・久山合成ゴム部長

機能樹脂事業部・久山合成ゴム部長

 海外では、日系の顧客については、中国の環境規制強化の影響も少なく、販売数量が伸長している。外資系の顧客への販売も堅調で、需給がタイトでニーズに応え切れない状態となっている。

 世界のEPDMの需給は統計上は供給過多だが同社にその影響は小さく、「用途によってある程度住み分けが出来ている様子」と分析し、同社が採用するバナジウム触媒によるEPDMは需給がタイトだと語る。EPDMの製法は、メタロセン触媒とバナジウム触媒を用いるものがあるが、その比率は現在4対6程と見られ、新設の工場はメタロセン触媒の比率が高くなっている。

 同社がサウジアラビアでサウジアラムコ社と進めていた石油精製と石油化学の統合コンプレックス「ペトロラービグ」のEPDM新プ

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