樹脂ベルトの製造・加工・販売のパイオニア的企業として、顧客ニーズに合わせた製品開発を行っているポバール興業(愛知県名古屋市、松井孝敏社長)。18年4~8月の樹脂ベルト事業の需要動向は、新規顧客に積極的にアプローチをかける施策が奏功し、売上はほぼ予算通りだった。
分野別に見ると、主力の鉄鋼向けと食品向けでは、鉄鋼向けは国内製鉄所の設備投資が減速し、やや厳しい状況にある。一方、食品向けは好調だ。コンビニ関係や製パンなどでベルトの販売は伸びている。このほか、自動車関係も自動車部品工場でパーツを搬送する用途の需要が安定しているという。
また、伝動系のウレタンタイミングベルトは15年の発売開始以降、好調な販売が続き、今期もその勢いは持続している。特に、工作機械向けは既存顧客だけでなく、新規顧客の組込品として採用されるケースも広がり、ウレタンタイミングベルト全体の売上は1ケタ台後半の伸びを示している。
一方、中国やタイなど海外拠点の現況は、繊維向けの紡績用ベルトを生産する中国は順調である。ただ、中国は政府の施策で需