スイスに本社を持つプラスチック・ゴム機械メーカー、ブッスの日本法人であるブッス・ジャパンは10月16日、あらゆるアプリケーションに対応する新型連続混練機COMPEO(コンペオ)の国内販売を開始すると発表した。
コンペオシリーズは、従来の同社ニーダー技術を踏襲しつつ、1台で様々な用途に対応し幅広い作業工程に対応できるよう、高い柔軟性・堅牢性とともに作業工程の安定性向上を実現。操作性の向上やオペレーターの安全性向上にも配慮しつつ、エネルギー効率の改善による運転コストの削減にも重点を置いて開発された。
また、モジュールシステムの採用により、各用途それぞれのコンパウンディング方法に最適な構成が可能となり、PVC・ケーブル用コンパウンド・熱硬化性樹脂など、従来の領域を超えた特殊用途向けにも活用できるようになった。これにより、同社では耐熱温度400℃にまで至る、広範囲なエンジニアリングプラスチック製造用のコンパウンド技術への展開が可能となったとしている。
単軸スクリュータイプのブッス・ニーダーでは、混合・混練用スクリューが回転するたびに軸方向に往復動が発生する。この軸回転と軸方向往復動の組み合わせにより、混練用のスクリューフライト(羽根)とバレルに固定されたピンの間で、分散・分配・混合作用を持つ強力な延伸流動が起きる。今回の新しいコンペオシリーズでは、スクリューに2枚から6枚までの異なる混練フライトを選択し装着できることから、様々な用途に最適なフライトの組み合わせが可能としている。
同装置の構造設計には人間工学・メンテナンス性・省エネ性等に、大きく配慮がなされている。例えば配線やケーブルは、簡易清掃性を考えてパネルの後ろに配置され、ギアボックスは防音フードで覆うなど、操作時の安全性も向上させた。また、エネルギー損失を最小化するため、混練部のバレルを断熱材で覆う形とし、使用されているモジュールもあらかじめ標準化され、旧機種対比で最大30%のコスト節減を実現。さらに加工部に高い耐摩耗性持つ表面強化材を使用し、メンテナンス費用も最小限に抑えられるとしている。