ピストンリング大手メーカーTPRグループのTPRノブカワ(東京都千代田区、野田明志社長)の18年3月期の動向は、自動車関連部品メーカーの好調さに追随し、ゴム練り需要も増えてきた。
生産量は、福島工場が前年同期比30%増でフル稼働状態となり、その結果、売上高も前年同期比2ケタ増となった。
そのほか、建機・工作機械関連のホースメーカーも堅調なことから、建設機械や工業用品全般などの需要も伸びているとのこと。
これらの要因について、野田社長は「利益と効率重視の経営戦略を軸とした『QCD+T(テクノロジー)』を推し進めており、その取り組みが業績に寄与した結果になった。とくに、Tの部分でお客様のニーズに的確に応えられるようなコンパウンドの開発ができた。それが着実に受注につながり始めている」と振り返る。
ただし、今期から原材料の高騰や時間外手当などの変動費が増えている状態であり、利益面を圧迫している。「これらの対策が急務だ」(野田社長)と捉えている。
同社は昨年にTPRグループになったことから、同社の品質をはじめ、安全、環境、防災、人事労務などの経営システムをTPRへ