信越ポリマーの2019年3月期第2四半期連結決算は、売上高は423億600万円で前年同期比8・5%増、営業利益は37億8000万円で同8・9%増、経常利益は41億7700万円で同14・8%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は29億8000万円で同16・7%増となった。
セグメント別にみると、電子デバイス事業の売上高は102億8000万円で同6・0%増、営業利益は6億9600万円で同18・1%減となった。主力の入力デバイスは、自動車電装スイッチの種類や搭載車種の増加により、キースイッチとタッチスイッチの需要が増えて好調な出荷で推移。一方、薄型ノートパソコン用タッチパッドは、新規製品の納入が先送りされ、従来製品の出荷にとどまった。ディスプレイ関連製品は、液晶接続用コネクターが低調だったが、視野角制御フィルム(VCF)の新規用途の売上が加わった。コンポーネント関連製品は、電子部品検査用コネクターがスマートフォン用部品の需要回復により出荷が伸びた。
精密成形品事業の売上高は184億5200万円で同10・0%増、営業利益は27億6400万円で同10・2%増。半導体関連容器は半導体業界の旺盛な需要を背景に300mmウエハー用及び小口径ウエハー用製品の高水準な出荷と、価格改定により、売上げを大きく伸ばした。OA機器用部品は、主力のレーザープリンター用現像ローラの需要が伸びず、売上げは前年を下回った。キャリアテープ関連製品は、高級スマートフォン用電子部品の需要回復などにより、売上げは前年並みとなった。シリコーンゴム成形品は、主力のメディカル関連製品が堅調に推移して、売上を伸ばした。
住環境・生活資材事業の売上高は97億9000万円で同7・6%増、営業利益は1億8900万円で同134・4%増。ラッピングフィルムなどの包装資材関連製品は、食品スーパーマーケット向けの価格改定ができたものの、自然災害の影響もあり、全体的に出荷が伸びず、売上げは横ばい。塩ビパイプ関連製品は、競争が激しい中、価格改定に努めたが、出荷量が伸びず、売上げは横ばい。機能性コンパウンドは、自動車用とロボットケーブル用が好調な出荷を継続して、売上げを伸ばした。外装材関連製品は、市場低迷の中、新規取引先への拡販、価格改定、製品ラインナップ拡充により売上げを伸ばした。新規事業製品である導電性ポリマーが帯電防止剤用途や電子部品用途で大きく伸長した。
その他の売上高は37億8200万円で同10・3%増、営業利益は1億2900万円で同336・5%増となった。
通期の連結業績予想は前回発表から修正はなく、売上高が830億円で前期比4・6%増、営業利益が77億円で同6・8%増、経常利益が80億円で同10・0%増、親会社株主に帰属する純利益が57億円で同4・5%増を見込んでいる。