信越化学工業の2019年3月期第2四半期連結決算は、売上高が7917億100万円で前年同期比13・9%増、営業利益が2092億4000万円で同33・9%増、経常利益が2171億2500万円で同35・5%増、四半期純利益が1588億1500万円で同43・4%増となった。
セグメント別では、塩ビ・化成品事業は、売上高が2619億1300万円で同9・4%増、営業利益は596億7300万円で同47・5%増となった。米シンテック社で塩化ビニルとか性ソーダの高水準の出荷が継続し需給関係の改善が進み、業績が大きく伸長した。また、欧州拠点も市況が底堅く推移し、販売量を伸ばし好調だった。国内拠点は大規模定期修理の影響で、海外向けの出荷が減少した。
シリコーン事業は、売上高が1138億7600万円で同12・9%増、営業利益は290億5900万円で同16・7%増となった。汎用製品、機能製品ともに価格の修正を行うとともに、全世界での旺盛な需要に対応して最大限生産し完売した結果、業績を伸ばした。
機能性化学品事業は、売上高が597億8600万円で同4・9%増、営業利益は134億6600万円で同3・1%増となった。セルロース誘導体は、医薬用製品が好調な出荷を続け、建材用製品と塗料用製品も底堅く推移した。フェロモン製品やポバール製品なども総じて堅調な出荷となった。
半導体シリコン事業は、売上高が1874億3200万円で同27・6%増、営業利益は666億2400万円で同59・6%増となった。堅調な半導体デバイス需要に支えられ、高水準な出荷が続き、製品価格の修正も寄与し、業績を大きく伸長させた。
通期予想は第2四半期の実績を踏まえ上方修正し、売上高が1兆5600億円で前期比8・2%増、営業利益が3900億円で同15・8%増、経常利益が4000億円で同17・5%増、当期純利益が2900億円で同8・9%増を見込んでいる。
なお、電子・機能材料事業は、売上高が1149億1900万円で同13・1%増、営業利益は341億2800万円で同11・9%増となった。希土類磁石は、ハイブリッド車をはじめとする自動車向けを中心に好調な出荷となった。フォトレジスト製品はKrFレジスト、ArFレジストおよび多層レジスト材料のいずれも堅調に推移した。マスクブランクスは先端品、最先端品ともに販売を伸ばした。光ファイバー用プリフォームは、世界的な需要増を取り込むとともに、中国の合弁会社での生産も寄与し好調だった。
また、加工・商事・技術サービス事業は、売上高が537億7200万円で同9・1%増、営業利益は64億3800万円で同10・9%増となった。信越ポリマー社の半導体ウエハー関連容器が高水準の出荷を継続し、好調に推移した。