JSRの4~9月期 売上20%増も営業益は微減 エラストマーで原料高響く

2018年10月30日

ゴムタイムス社

 JSRは10月29日、都内で2019年3月期第2四半期の決算説明会を開催し、宮崎秀樹取締役常務執行役員が説明した。

 IFRS基準による連結売上収益は2456億9500万円で前年同期比20・7%増、営業利益は224億1300万円で同4・1%減、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は167億1700万円で同7・0%減となった。

 宮崎常務執行役員は、減益について「エラストマー事業の大幅減益が影響した」と分析し、上昇した原料価格の製品価格への転嫁が通常3~6ヵ月遅れることや、同事業で前年に一過性の利益を計上した反動があることを説明した。同事業以外のセグメントは増収増益で、「特にライフサイエンス事業の増収増益幅が大きく、第3の柱として進捗が見られた」(宮崎取締役)。

 セグメント別では、エラストマー事業は、売上収益が993億7500万円で同5・9%増、営業利益は47億1500万円で同45・0%減となった。

 SSBRの販売増により数量が3億円の増益要因となったものの、ブタジエン価格の上昇などによる価格差の14億円、前年の一過性利益が当期はないことなどその他の28億円の減益要因があり、大幅な減益となった。

 合成樹脂事業は、売上収益が526億円で同102・6%増、営業利益は39億4700万円で同24・4%増だった。

 4月のテクノUMG設立により旧ユーエムジー・エービーエスの収益が加算され、売上収益と営業利益がともに大きく前年を上回った。

 下期に向けては、エラストマー事業で製品価格改定により売買スプレッドが改善され、SSBRの拡販を進めることなどから、

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