BASFとシノペック 中国に協業で新プラント エチレン年産100万t

2018年11月02日

ゴムタイムス社

 BASFは11月2日、同社とシノペック(中国石油化工集団公司)は、中国における上流および下流の化学品生産におけるパートナーシップをさらに強化するため、北京で覚書に署名したと発表した。

 両社は新たにスチームクラッカーを建設し、両社の出資比率が対等の合弁企業であるBASF―YPCの拡大を目指す方針で、共同での実施可能性調査を2018年末までに完了する見込み。

 覚書によると、エチレン年産能力100万トンをもつ第2のスチームクラッカーの建設にあたり、BASF―YPCが50%を、シノペック・ヤンツー・ペトロケミカル(YPC)が50%を出資し、両社は下流の製品ポートフォリオ開発に向けて新しいスチームクラッカーのすべての製品を利用できる。

 さらに、このスチームクラッカーから提供される基礎化学品により、BASFとシノペックは合弁事業であるBASF―YPCの統合生産拠点である南京フェアブントサイトの生産能力を拡大させることになる。フェアブントサイトでは工場が相互に連結されており、製品、副産物、エネルギーの効率的な利用により、コスト削減と環境負荷の最小化を図っている。

 BASFのマーティン・ブルーダーミュラー取締役会会長は、「スチームクラッカーへの新たな投資と南京におけるBASF―YPCの拡大は、シノペックとBASFの強力なパートナーシップと中国のお客様へのコミットメントを表すものだ」と述べている。

 シノペック会長でBASF―YPC会長でもあるワン・ジンギ氏は、「シノペックとBASFの協力関係の強化により、私たちは消費者の生活の質を向上させる高品質の化学品を提供していく。BASFとのパートナーシップを拡大し、さらなる価値を創造することを目指す」と話している。

 両社はまた、両社は急成長する中国の電池材料市場で新たなビジネスチャンスを共同で探求することにしている。

署名の様子

署名の様子

南京のBASF-YPC

南京のBASF-YPC

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