住友ゴム工業の2018年12月期第3四半期連結決算は、売上収益が6359億7400万円で前年同期比2・9%増、事業利益は346億2800万円で同14・4%増、営業利益は336億8700万円で同12・1%増、四半期純利益は171億4100万円で同0・9%増の増収増益となった。
主力のタイヤ事業の販売が世界的な経済の回復傾向を背景に、堅調に推移したため増収となったが、原材料価格高騰の影響などにより、各利益項目は減益となった。
セグメント別では、タイヤ事業の売上収益は5407億6700万円で同1・9%増、事業利益は269億5700万円で同11・1%増となった。
国内新車用タイヤは、自動車生産台数が前年同期並みで推移したが、低燃費タイヤを中心とする高付加価値タイヤの拡販により販売数量が増加したため、売上収益は前年同期を上回った。国内市販用タイヤでは乗用車用低燃費タイヤ「エナセーブEC204」を発売したほか、「ル・マンファイブ」などの高付加価値商品の拡販を推進。「ファルケン」ブランドでは乗用車用の新世代フラッグシップタイヤ「アゼニス・エフケーゴーイチゼロ」シリーズを発売した。年初の降雪の影響で冬タイヤの出荷が好調に推移したこともあり、売上収益は前年同期を上回った。
海外新車用タイヤは、欧州、北米のほか、新興国で納入を更に拡大したこともあり、売上収益は前年同期を上回った。
海外市販用タイヤは、景気の拡大が継続する欧州を中心に販売数量が増加したことに加えて、「ミッチェルデバー・グループ」を取得したことによる英国市場での販売数量の増加により、売上収益は前年同期を上回った。
産業品他事業の売上収益は306億800万円で同5・9%増、事業利益は28億4400万円で同3・6%減となった。
制振事業では、住宅用制震ユニット「ミライエ」の販売が好調に推移し、OA機器用精密ゴム部品では、主要OA機器メーカーのプリンター・コピー機生産増加により、増収。インフラ系商材においては、2018年1月に国内テニスコート設計・施工会社「スポーツサーフェス㈱」を取得したことにより、増収となった結果、産業品他事業の売上収益は前年同期を上回ったが、為替の影響及び医療用精密ゴム部品のスロベニア新工場建設などにより事業利益は減益となった。
スポーツ事業の売上収益は645億9900万円で同10%増、事業利益は48億2400万円で同59・9%増となった。
通期の連結業績予想については、売上高が8850億円で前期比0・8%増、事業利益は600億円で同10・4%減、営業利益は600億円で同11%減、当期純利益は355億円で同24・4%減となっている。