クラレの2018年12月期第3四半期連結決算は、売上高は4499億2900万円で前年同期比18・5%増、営業利益は571億7700万円で2・0%減、経常利益は548億2200万円で同4・0%減、四半期純利益は350億6600万円で同6・5%減となった。
ビニルアセテートの売上高は2075億1400万円で同6・2%増、営業利益は433億9500万円で同8・2%減となった。
ポバール樹脂は販売構成が良化し順調に推移した。光学用ポバールフィルムは需要の堅調な伸びにより、販売量が増加した。また、ディスプレイ市場の拡大とパネルサイズ大型化のニーズに対応するため、倉敷事業所で新設備投資(19年末稼動予定)を決定した。水溶性ポバールフィルムは、個包装洗剤用途を中心に数量が拡大したほか、PVBフィルムは販売量が増加したが、原燃料価格上昇の影響を受けた。
EVOH樹脂「エバール」は、米国工場における定期修理及び能力増強工事遅延の影響を受けた。
イソプレンの売上高は426億7700万円で2・1%増、営業利益は62億300万円で同2・6%減となった。
イソプレン関連では、ファインケミカル、熱可塑性エラストマー「セプトン」、液状ゴムともに数量が伸長したものの、原燃料価格上昇の影響を受けた。耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」も自動車用途、コネクタ用途を中心に販売が拡大したが、原燃料価格の上昇が響いた。
通期の連結業績予想は、当初発表から変更はなく、売上高は6100億円で前期比17・7%増、営業利益は770億円で同0・8%増、経常利益は750億円で同1・0%増、当期純利益は490億円で同10・0%減を見込んでいる。